普段メインに使う30セルシオ後期の
バネサス=eRバージョン。
振動無く至極滑らかな
V8エンジンのフィールは美味なれど
8ヶ月ほど乗ってみて
だんだんと道の悪いところでの
乗り味や室内の騒音が気になりだし
いや、セルシオなんで当然静かなんですが、エンジンが静かすぎるから逆にちょっとしたロードノイズや風切り音が目立ってしまって気になっちゃったり、路面の悪いところで、ボディがワナワナ、ブルブルしたムダな動きやハンドルがとられたりするのが気になったりしだしちゃって・・・
ふと、シルキーシックスの異名をとる
BMWの直6エンジンってどんなかなと思い
いろいろ直6を搭載した
BMWの中古を探していたら
イイ感じにカスタムされた
BMW640iのグランクーペを見つけ
いつもお世話になっている
ディーラー担当氏と現車を見に行き
セルシオから乗換えることに。
で、ディーラーに
640iグランクーペが到着し
今回試乗をしてみたので
BMWの直6、640iグランクーペの
ファーストインプレッションを
してみたいと思います^^
まず、BMW640iグランクーペが
いつものディーラーの駐車場に
止まっているところを見ると・・・
何とも言えない異様な姿で
カッコいいな~と^^
中古車屋さんに置いてあったときよりも
自由にいろんな角度や距離で眺め
写真を撮ってみると・・・
自分の撮影レベルでは
実車の異形感は表現できませんが
かなり独特な造形だと思います、
BMW640iグランクーペ。
Aピラーがかなり寝ていて
近くに置いてあるマセラティの
グラントゥーリズモと見比べても
640iグランクーペのほうが
Aピラーが寝てるんじゃないかなと。
そんなことが関係してか、
運転席に座って最初に思ったのが
フロントガラス真ん中に鎮座する
バックミラーの主張の強さ!
大げさに言うと前方真ん中は
バックミラーしか見えないといっても
過言でないくらい視界を占拠してます(苦笑)
BMW640iグランクーペ、試乗スタート!
さて、ディーラーの周りと
高速道路1区間・・・と、
30分程度のちょっとした
試乗をした感想としては・・・
ちょっとモヤモヤしてます(苦笑)
その異様な姿に一目惚れしたものの
ちょっとの試乗で一乗り惚れとはいかず。
シルキーシックス=BMWの直6
に対する期待が大きすぎたからか、
確かに振動も少なく滑らかだけど
雑誌やメディアなどで絶賛されるほどの
感動や気持ち良さは特になく。
正直なところ。。。
まずはコンフォートモードで
試乗を開始してみたのですが、
5分くらいで物足りなくなり
スポーツモードに切り替えると
エンジンが回りたがる感じで活気づき
気持ちよく走れるようになるものの、
赤信号などでブレーキをかけていくと
自動シフトダウンされるたびに
クン・・・クン・・・
と、突っかかるような
シフトショックというかエンブレがきいて
けっこう不快で、
「この瞬間がZFの8ATだね」
っていうような感じでしょうか?!
シフトアップしていく時は
こういう違和感を感じさせず
非常にスッキリしてていいんですが
減速していった時のシフトダウンの
突っかかり感が惜しいな~と。
以前乗ってたクライスラー300SRT8の
ZF8速ATも同じ感じでしたし・・・
コンフォートモードやECO PROだと
この自動シフトダウンの突っかかりが
スポーツモードより緩和されるけど
もっさりした走行フィールで
それはそれで楽しくない。
スポーツとコンフォートの
中間くらいのモードがあれば
いい塩梅じゃないかな~と。
街中や、高速をちょっと走った感じでは
3リッター直6ターボのパワー感も
あまり印象に残らず。
エンジンスペックなどを
30セルシオと比較してみると・・・
【640iグランクーペ】
馬力:320ps/5800rpm
トルク:45.9kgm/1300rpm~4500rpm
車重:1870㎏ 8速AT
【30後期セルシオ】
馬力:280ps/5600rpm
トルク:43.8kgm/3400rpm
車重:1830㎏ 6速AT
カタログ上のスペックを比較すると
車重も馬力、トルクもほぼ一緒と
いってもいいような感じ。
BMW640iグランクーペの方が
低回転から最大トルクを発生し、
8速オートマとセルシオより
加速面などで有利な状況ではあるものの
今回のちょっとの試乗では
口コミやメディアで言われるような
「分厚いトルクが~」とか
特に感じることもなく。
今回購入した640iグランクーペには
3Dデザインのマフラーが入っていますが
街中の低回転時や高速巡行時に
そこまで気になるようなコモリ音もなく
元々の車体側の静粛性が高いからか
遠くでマフラーが鳴っているのが
わずかに感じられる程度。
高回転まで回した時に
どんなサウンドを聞かせてくれるかは
楽しみなところですね~^^
また、乗り心地に関しては
購入元の中古車販売店さんの方で
10万ぐらいの安い車高調で
タイヤが少しかぶるくらいに
ローダウンされていますが
突き上げ感や不快な硬さはなく
思いのほか乗り心地が良かったので
これはよかったな~と^^
BMW640i、試乗を終えてみて
奥のピット内でリフトアップされている懐かしのMCストラダーレ・・・^^
さて、BMW640iグランクーペを
ちょろっと試乗してみましたが
大きな感動があったとは
言えないのが正直なところ!?
昔から雑誌などで
BMWの直6は最高だと
いろいろ目にしていただけに
勝手な妄想と期待が
膨らみすぎていたせいか、
それともN55B30Aの
直6ターボだからなのか
確かに振動はなくて
完全バランスというのが
よく理解できたんですが
なんか無機質というか・・・
過去に自分が経験した直6エンジンで非常に印象に残っているのはトラックの「日野レンジャー」!
大学生の時に引越しのバイトをしてたんですが、日野レンジャーに同乗することが何度かあって、アイドリング中はガラガラとしてていかにもトラックのディーゼルって感じなのに、いざ加速を始めると突如として振動が無くなりスイ~っと滑らかに吹け上がり、ディーゼルの分厚いトルクと相まって何とも心地よいフィールが眠気を誘い、よくドライバーの社員さんに怒られたもんです^^
でも、ホント日野レンジャーの直6、アイドリング中のガラガラした感じからは想像できないほど加速時には至極滑らかでうっとりするフィーリングになって、この両極端なコントラストが今でも非常に強く印象に残っています。
今回のBMW640iの直6では「無機質」という印象が残ったのとは対照的なものだし、助手席に乗っているだけでも気持ち良さを感じさせてくれるものでしたね・・・日野レンジャー!
ディーラーを出て
セルシオを走らせてみると
ヌメ~っとした
なんとも言えないような
まろやかで滑らかなフィールが
やっぱりセルシオのエンジンって
いい感じだな~と思わされたし
自分が勝手に想像していた
BMW直6シルキーシックスに
求めていたフィーリングは
セルシオのV8の
しっとりとした滑らかさ
だったんだな~と思った次第で。
加速時はもちろんのこと
減速していく時も変速したのを
感じさせない6速ATのしつけの良さ。
このATとエンジンの双方が
しっかり協調がとれていることによる
完成された滑らかなフィール・・・
5.9万kmと走行距離は浅くとも
2004年式と年数がたっているだけに
経年劣化があるからなのか、
それともボディ剛性や
当時の設計思想などの関係からか
乗り心地こそ古さを感じさせる
30系後期のセルシオですが
エンジン&ミッションの
フィーリングやマナーの良さは
いまだ第一線級だと
まざまざと思い知らされました。
今回の試乗ではパッとした
評価を感じられなかった
640iグランクーペですが
納車後に普段使う環境で
どういった印象の変化があるか
またレポートしたいと思います!
追記:納車後インプレはこちらに!